ポート類が背面にまとめられ、デスクトップ利用で配線がスッキリ出来、電源スィッチを持つ唯一のケース
GPIO ピンにも簡単にアクセス出来るようになっている
パッケージ外観
コンシューマ向けとして充分にデザインされたパッケージ
同梱物
同梱物は機能を考慮すると至ってシンプル
サブボード分ネジ数が少し多く(全8本)なっている
ヒートパッドの貼り付けは2カ所
組み立て
組み立ても至ってシンプルで、付属の説明書を見ればまず迷う事はない
付属のヒートパッド2枚を貼り付け、組み上げてネジ締めするだけ
ただGPIO 部分を差し込む際は、ピンを曲げそうで少々不安だった
底版には付属の足シートを貼り付け
ネジ頭も飛び出していないので、足シートが無くても安心
カバーは磁力で付いているだけなので簡単に取り外しができる
GPIO ピンの機能が印刷されているのは親切
廃熱性能計測
ファン停止 (制御スクリプト導入前)
制御スクリプトをインストールしないとファンが動作しない。
まずこの状態で計測。
5回連続負荷スクリプトを実行して、最高温度61℃
パッシブ冷却(ファン停止)でもかなり優秀な廃熱性能
負荷を掛けた状態でも、ケースは触り続けられる程度にしかならない
底面はプラスティック製で直接熱を伝える事もない
temp=43.0'C
temp=53.0'C
temp=54.0'C
temp=54.0'C
temp=54.0'C
temp=54.0'C
temp=56.0'C
temp=56.0'C
Elapsed Time: 10:07
temp=57.0'C
temp=57.0'C
temp=57.0'C
temp=57.0'C
temp=58.0'C
temp=58.0'C
temp=58.0'C
temp=58.0'C
Elapsed Time: 10:06
temp=59.0'C
temp=58.0'C
temp=59.0'C
temp=58.0'C
temp=59.0'C
temp=59.0'C
temp=60.0'C
temp=59.0'C
Elapsed Time: 10:07
temp=59.0'C
temp=59.0'C
temp=60.0'C
temp=60.0'C
temp=61.0'C
temp=61.0'C
temp=61.0'C
temp=60.0'C
Elapsed Time: 10:06
temp=61.0'C
temp=60.0'C
temp=60.0'C
temp=61.0'C
temp=60.0'C
temp=60.0'C
temp=60.0'C
temp=60.0'C
Elapsed Time: 10:06
ファン制御下での計測
制御スクリプトをインストールして計測。
5回連続負荷スクリプトを実行して、最高温度56℃。
時々ファンが動作したが、直ぐに停止して動作しっぱなしという事は無かった。
制御スクリプト(/usr/bin/argononed.py)を見ると、下記のファン制御をしているよう。
CPU温度 ファン速度
55℃未満 – 停止
55℃以上 – 10%
60℃以上 – 55%
65℃以上- 100%
temp=41.0'C
temp=51.0'C
temp=52.0'C
temp=53.0'C
temp=54.0'C
temp=54.0'C
temp=53.0'C
temp=54.0'C
Elapsed Time: 10:07
temp=53.0'C
temp=53.0'C
temp=54.0'C
temp=52.0'C
temp=54.0'C
temp=54.0'C
temp=53.0'C
temp=55.0'C
Elapsed Time: 10:06
temp=54.0'C
temp=53.0'C
temp=55.0'C
temp=54.0'C
temp=56.0'C
temp=53.0'C
temp=55.0'C
temp=54.0'C
Elapsed Time: 10:06
temp=53.0'C
temp=54.0'C
temp=54.0'C
temp=54.0'C
temp=54.0'C
temp=54.0'C
temp=54.0'C
temp=55.0'C
Elapsed Time: 10:06
temp=55.0'C
temp=53.0'C
temp=55.0'C
temp=54.0'C
temp=54.0'C
temp=53.0'C
temp=53.0'C
temp=54.0'C
Elapsed Time: 10:07
ファン音
制御スクリプトを導入すると、55℃を超えるとファンが10%で動作する。
10%でも割と音は大きい。
10%ではかなり気になった金属音が、55%になると逆に気にならなくなった。
%が上がるほど全体に音量が増えるのだけど音質も変わるので、比較的気にならない領域でファンを回すのが良いと感じた。
設定ファイル(/etc/argononed.conf) にて、その辺り簡単に設定出来るようになっている。
ケース感想
デスクトップ・ボックスとして使い勝手の良いケース。
ただ大きさに比べて若干軽量なので、ケースがケーブル圧でズレやすい。
底面に貼った足で少し滑りづらくはなっているのだけど…
素晴らしいケースなのだけど、2019年11月時点で日本のアマゾンでは販売が確認できなかった。
仕方無いのでUS Amazon から購入したが、日本アマゾンから購入できるようになればより便利だと思った。
YouTube CM
配送
Flirc ケースとUS Amazon で同時にポチって、Flirc の4日後(10日前後)で到着。
送料が安かった分少し到着が遅かった。
不具合
ケース組み上げ後HDMI 経由で画面表示がされない事が判明。
色々試してみたが、RPi4ボードには問題無く、どうもサブボード自体又は接続に問題があるよう。
仕方無いのでWEBページからUS Amazon に交換を依頼。
あっさり別品を送付手配してくれた。
Argon Oneで検索しておりましたところ、貴殿のHPに辿り着きました。
その後、HDMI表示不具合については解決なさいましたでしょうか?
私もArgon OneにRaspberry Pi 4Bを実装し常用しております。
便利なケースですが、注意すべき点が幾つかあります。
既に御認識、御解決済かと存じますが、
もしやお役に立てればと思い、私の経験を基にコメントさせて頂きました。
1. HDMIの出力について
HDMI0(1台モニタで使用する端子)は、ケース裏面の外側になります。
(LED表示側を前面にした場合、裏面の右端)
当初、Argon Oneの電源入力端子(USB-C)に近い側に、
メインディスプレイを挿しており、音声が出力されず焦りました。
2. Argon Oneが使用しているインタフェース
GPIO#4(7番ピン)で電源スイッチの状態を監視しているようです。
当該のピンを使用する周辺機器を接続する場合には、このピンを避けるか、
あるいは周辺機器のソフト側で、別のGPIOに再割当てをしてやる必要があります。
Serial インタフェース(UART)も使用しているようです。
こちらは、現在までの私の環境では、周辺機器との競合問題は出ておりません。
尚、i2c、SPIは、Argon Oneの制御ソフトでは使用していないようです。
3. 小型HAT機器(私の場合はリアルタイムクロック)の運用
御承知のように、Argon Oneは、Raspberry PiのGPIOを中継して、
Argon One自身のGPIO端子にスルー出力しています。
またArgon Oneの補助基板(Raspberry Piに接続する基盤)の下側に、
若干の空きスペース(空間)があります。
両者の特徴を活用しますと、例えば、リアルタイムクロック(i2c)基板を、
Argon OneのGPIO端子の裏側端子に、直接配線して、
基板を、Argon Oneの補助基板の下の空きスペースに収めることができます。
通常、リアルタイムクロック等はHAT形態ですので、
Raspberry PiのGPIO端子を占有してしまい、他の機器をGPIO端子に接続するのが困難になります。
この点、Argon Oneですと、内部配線してやれば、
インタフェースの競合(同時利用による不具合)にさえ留意すれば、
GPIO端子を物理的に占有せずに複数の機器が接続できるので重宝しています。